遺言及び分割協議

 

 被相続人の死亡後は残された財産(遺産)を親族等が承継することとなりますが、遺言がある場合は遺言書に基づき、遺言書がない場合は協議のうえ遺産を分けることとなります。

 

遺言

 

 被相続人の意思に基づき遺産を処分する方法で、相続人以外の者に遺産を与えることも可能です。

 遺言の方式は「普通の方式」と「特別の方式」がありますが、「特別の方式」は死亡の危急に迫った者、伝染病で隔離された者等の特別の事情がある場合に限られますので、通常は「普通の方式」で遺言書を作ることとなります。「普通の方式」はさらに「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」に分けられます。

 

自筆証書遺言

 ・本人が自筆で記載(ワープロや代筆は不可)しなければなりませんが、遺言の内容を
  秘密にすることができます。

 ・日付の記載や署名押印といった形式要件を満たさないと無効となってしまったり、
  遺言書が見つけられなかったりする可能性があります。

 ・自筆証書遺言は「家庭裁判所」の検認が必要です。

 

公正証書遺言

 ・公証人立会いのもと、遺言書を作成しますので形式不備の心配がありません。

 ・「家庭裁判所」の検認は不要ですが、二人以上の証人の立会いが必要です。

 ・遺言の内容を証人に知られてしまいます。

 

秘密証書遺言

 ・遺言の内容をワープロ等で記載することができ、秘密にすることができます。

 ・公証人及び二人以上の証人の前で遺言書を封印しなければなりません。

 ・秘密証書遺言は「家庭裁判所」の検認が必要であり、形式要件を満たさないと
  無効となってしまうことがあります。

 

分割協議

 

 遺言書がない場合や遺言書に記載のない財産については、各相続人が分割協議を行い、遺産分割協議書を作成します。分割協議がまとまらない場合や他の相続人が音信不通等で分割協議が行えない場合は、家庭裁判所に遺産分割調停の申立を行うことができます。(調停が不成立となった場合は、審判手続が開始されます)

 相続税の申告期限までに遺産分割協議がまとまらない場合は、未分割財産を法定相続分で取得したものとして相続税の申告及び納付を行い、その後の遺産分割後に修正申告又は更正の請求を行います。

  未分割財産については、小規模宅地等の特例や配偶者に対する相続税額の軽減を適用することはできません。